米粉ってなに?

米粉とは、お米を細かく砕き粉状にしたものであり、近年小麦粉の代用品として注目されています。

小麦粉と比較して栄養価が高くアミノ酸が豊富であることから、米粉の方がヘルシーで健康的な食材と言われています。

「うま味成分」の素となるアミノ酸を多く含むお米を原材料としている米粉だからこその味わいを楽しむことができます。ごはんとは違った方法でアミノ酸を摂取できるのも米粉の魅力のひとつです。

米粉は小麦粉と比較して油の吸収率が低いのも特徴のひとつであり、余分な油を吸収しないため、揚げ物に使用してもヘルシーに食べることができます。また、時間が経過しても揚げたてのサクサクとした食感を楽しむことができるため、てんぷら粉としても代用されています。

また、小麦粉に含まれるグルテンという成分を含まないことから、小麦アレルギーの方でも食べることのできる食材としても活用されています。

グルテンとは、小麦粉に含まれるたんぱく質に水を加えて混ぜることで発生する成分のひとつ。普段何気なく摂取していますが、実はグルテンによって引き起こされる病気が近年注目されています。

どういう人たちに愛用されているの?

米粉は、主な原材料はお米であることから食品アレルギー成分を含まないものも多く、小麦アレルギーなど食品アレルギーを持つ方に愛用されています。

また、欧米諸国では、米国食品医薬品局(FDA)により、グルテンを含まない製品のことをグルテンフリー食品として食品アレルゲン表示および消費者保護法(FALCP)に基づき定められています。米粉を使ったグルテンフリーの食品には、添加物などを含んでいない商品も数多くあるため、より健康的な食品として使用されており、グルテンフリー食品はダイエット食品としても愛用されています。

ヨーロッパでは、近年グルテンフリーへの関心が高まっており、セリアック病やグルテン不耐性への対策としても米粉製品が年々増加しています。

グルテンが原因といわれている疾患って?

セリアック病とは?

セリアック病とは、小麦やライ麦などに含まれるグルテンに対する免疫反応によって引き起こされる病気であり、腹痛や下痢など消化管の症状を起こす自己免疫疾患です。

セリアック病は欧米で多くみられる疾患であり、100人に1人の割合でこの疾患を抱える患者がいるとされています。

日本では非常に稀な疾患ではありますが、普段グルテンは日常的に摂取しているもの。もしかしたら気がつかないうちに、別の疾患がグルテンによって引き起こされる可能性があります。

グルテン不耐性とは?

セリアック病と似たような症状がグルテンによって引き起こされる疾患。

しかし、セリアック病とは違って明確な診断が不可能であるため、自覚がないままずっとグルテンを摂取することで、慢性的な症状が引き起こされているという人もいます。

小麦粉を使用した食材を摂取すると胃痛や吐き気がする、長年皮膚炎症を患っている……など、小麦アレルギーでもないのにそういった症状が続く方は、もしかしたらグルテン不耐性の可能性があるかもしれません。

リーキーガット症候群(腸漏れ)とは?

元々、グルテンという栄養素は腸内環境を乱す代表的な栄養素のひとつ。

特に、日本人は欧米人と比べてグルテンを分解する能力が弱いといわれており、グルテンがうまく消化されない影響で時にはリーキーガット症候群という腸の炎症を起こす原因のひとつといわれています。

リーキーガット症候群とは、一般的に腸漏れとも呼ばれる炎症であり、この炎症によって腸内環境が悪化し、にきびやアトピー、蕁麻疹など肌トラブル、慢性的な便秘や身体のむくみ、またはさまざまなアレルギーを引き起こすなど、腸内環境の乱れによって身体にさまざまな不調が表れる原因になっています。

リーキーガット症候群の治療法は、食生活の改善が一番とされており、グルテンフリーの食生活はリーキーガット症候群の治療法としても採用されています。

また、グルテンはアレルギー反応を起こしやすく、近年小麦アレルギーの患者は増加傾向にあります。アレルギーの症状が発生する前に心掛けることとして、グルテンフリーが注目されています。